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014 犬がうまい!

 

◎今年の3月ヴェトナムへ行ってきた。サイゴン、ニャチャン、ホイアン、そしてフエの4つの町を回った。それぞれの町の雰囲気は全然違っていたが、どこも楽しくて、物価が安くて、そしてとても大事なことで、食べ物がうまい。
◎ホイアンからのバスをフエで降りると、いきなりバックパッカー向きのホテルの客引きに囲まれる。6ドル!8ドル!(ヴェトナムでは自分の通貨のドンと平行に、なぜか米ドルも一般的に使われる。)とにかく安い。最初は6ドルの部屋を見たが、ちょっと汚くて、そこまで貧乏じゃないから、8ドルの Binh Duong というホテルへ。しかし、約束の8ドルの部屋はもうなくて、10ドルのダブルの部屋になってしまったが、まあいいや、どうせ1200しかないから。部屋は綺麗で、お風呂やエアコンはもちろん、ヨーロッパのサッカーやMTVが見れる衛星放送のテレビまでついていて、とてもよかった。(よく考えると、東南アジアではどこでもヨーロッパのサッカーが見れるのに、どうして日本だけで見れないのでしょうか!まあ、それは別の話だ。)このホテルのスタッフにはなぜか日本語が喋れる人が何人もいて、そのおかげかどうかが分からないが、日本人がいっぱい泊まっていたが、それはニセ日本人の僕にとってはまったくの偶然だった。

 


◎チェックインしてから、小雨の中にちょっと散歩に出かけた。そして早速発見!ホテルのすぐ近くに、なんと犬料理の専門店があるんじゃないですか。しかも、裏道とは言え、英語の看板だ。やっと、憧れの犬料理を食べるチャンスだ!(「憧れ」とはちょっと言い過ぎかもしれないが、昔、韓国のソウルへいったことがある。そのときは一生懸命うわさの犬料理屋さんを探したけど、全然見つからなかった。韓国人の友達が書いたくれた「犬料理屋さんに連れてください」のようなメモもポケットにあったくせに、人に出す勇気がなくて、情けなかった。)
◎ホテルに戻ると、スタッフに確認する。「美味しいよ!牛肉みたい」だそうだ。よし、これで今日の夕食は決まり!
◎夕方になると、ホテルのロビー、というか、入り口付近には若い日本人のバックパッカーが10人以上座って、喋ったり本を読んだりしている。僕が「犬料理を一緒に食べに行きませんか」と誘うと、男達はみなぶつぶつ言って、僕を「変な人だ」のような目で見るが、元気いっぱいの女子大生の二人が早速「は〜い!」と手を上げてくれる。「やっぱりチャンスだ!」と。その通りだよね。3人で、日本語が分かるフロントのヴェトナム人のお兄さんとちょっと相談して、何を頼めばいいのかのヴェトナム語のメッセージを書いてもらってから、レストランへ。

 


◎でもそのレストランはいったいどこだろう。路地にある、あの手作りの看板には5メーターと書いてあるが、その3,4倍を歩いても、レストランっぽいところがなかなか見当たらない。やっとたどり着いたのは人の家、というより人のガレージのようなところで、看板やメニューらしいものは一切ないが、どうもその中では地元の人の何人かが食べている。本当にここでいいのかな、とちょっと不安ながらも、一応入ってみて、ヴェトナム語のメモを渡す。やっぱりここだ! 言葉は全然通じないが、どうも外国人が滅多に入らない(しかも女の子を連れて)から、大歓迎!お店の人の子供達も他の客さんも喜んでいるらしくて、写真の右の男性がローカルのかなりきつい焼酎をおごって、みなで乾杯する。ビールも頼むと、訪問販売のフランスパン屋さんがやってくる。(ヴェトナムにはフランスの植民地の時代からフランスパンの文化が根強くて、どこでも売っているし、そしてやっぱりフランスみたいにうまい。)早速1個ずつ買う。
◎そこで料理の登場!犬肉はタレ付きの焼肉みたいで、胡麻とにんにくのいい匂いがする。ただ、どんな犬なのかが分からない。もちろん、目の前で裁いているわけじゃないし、姿焼きでももちろんない。(次の日、別の人に聞いて見たが、「普通の犬だよ。あいつみたい」と町を歩いている柴犬のような犬を指していた。)肉と一緒に出てくるのは葉っぱとソースで、肉を葉っぱで巻いて、ソースにつけるという、とてもヴェトナムらしい食べ方だ。ところが、あの葉っぱはかなり青臭くて、普段ハーブが大好きな僕でさえあまり美味しいと思わなかったし、ソースもまた強烈だ。多分マム・トムというやつだと思うが、どうやって説明すればいいんだろう。本当の材料は分からないが、匂いと見た目から想像したら、魚の塩辛とレバーをミクサーにかけて、中に小さいチリとライム・ジュースをいっぱい入れた感じで、泥っぽくて、生臭くて、すごくまずそうに聞こえるかもしれないが、実はそんなにひどくはなかった。

 


◎それでは「いただきま〜す!」。3人とも慎重に犬肉を葉っぱで巻いて、ソースをつけて口に入れる。そしてみなそろって「うまい!」。なかなかいけるんじゃないですか、犬肉は。でもはっきりいって、あの肉+葉っぱ+ソースの妙な組み合わせはいくら正しい食べ方だといわれても、今一つだった。葉っぱなしの肉とフランスパン、又はフランスパンとソースの方が美味しいと思った。
◎突然真っ暗になってしまう。停電だ!ヴェトナムでは停電は日常のことだが、ちょっと怪しいところにいるだけに、一瞬ひやとした。店長がやっとろうそくを出した時、電気が戻ってくる。
◎食事もビールも進み、3人とも平らげる。やっぱりうまかった。そしてビール代を含む3人分の料金は1000円にもならなかった。もしフエへいったら、是非試してください!
◎さて、今度は美味しい猫料理をどこで食べられるんだろう。(ヤーン・フォルネル)