『SPT 06』はコンドルズをフィーチャー
4月30日、新刊『SPT 06』がいよいよ発売となります。野村萬斎さんが芸術監督を務める世田谷パブリックシアターの理論誌で、年1回の刊行の6号目を迎えました。
今号の特集は「遊ぶ劇場――子どもからはじまる演劇」。世田谷パブリックシアター開設以来続く「こどもの劇場」への取り組みを中心に紹介します。中でも、3月公演のコンドルズ「こどもの劇場2010 狼たちの午後」をフィーチャーします。コンドルズは、NHK「サラリーマンNEO」のテレビサラリーマン体操などで圧倒的人気のダンスカンパニー。今号ではリーダーの近藤良平さんと芸術監督の野村萬斎さんの対談、近藤さんと中心メンバーの小林顕作さん・石渕聡さん3人による座談会、出演メンバー全員が登場するアンケートなどが収録されます。
その他、束芋さんやタナカカツキさんら識者へのアンケート、子どもと創る演劇「@スクール公演」トークセッションなど多彩な内容になりました。目次はこちら。ちなみに上の表紙は大竹伸朗さんの「ソーセージ的孤独」。
では上演直前に行われたコンドルズ座談会の一部をご紹介します。
コンドルズ「こどもの劇場」を語る より
―― 『狼たちの午後』にも、「子ども相手でこれいいのかな?」と思うようなコンドルズならではの「毒」があると思うんですが……。あくまでも遊びにつきものの多少の毒はつきものでしょう けど。近藤 実は最後まで気になった「毒」があります。アニメーションで「マッチ売りの少女」があるんですが、少女がマッチで放火して家が燃えちゃうんですね。それと「赤ずきんちゃん」。狼のお腹をはさみで切ると中から、顔が融けかかっている赤ずきんちゃんが出てくるんです。いずれのシーンも問題でしょう?(笑) これをやっていいのかちょっと迷いましたが、ファンタジーとして捉えて欲しいと思いました。
―― その迷いを押し切ったのはどうしてですか?
近藤 「劇場は自由だ」ってことですね、表現は自由であっていい。この空間はある意味で“無礼講”ってことですね。あのアニメを観た家族の家庭内で問題になればそれこそラッキーとも思いました。そこで会話が生まれるじゃないですか。何が良くて何が悪いのか、可否を問えばいい。これぐらいの毒は童話にはつきものだし、遊びの中の毒の効用です。
コンドルズは、時代のニーズを捉えることが問われていると思います。今を生きているのがコンドルズなんですから……。それがコンドルズの存在意義です。時代の半歩先行く存在、みんながうらやむ存在でいたいですね。

座談 遊びのドラマツルギーより
