8月の新刊『となりの生物多様性』
8月の新刊は、生態学者の宮下直著『となりの生物多様性』。
微生物の力でできた医薬品、生物に学び活かすテクノロジー=バイオミメティクス、日本の伝統色など、生物多様性からの恵みは計り知れません。
宮下先生は『生物多様性のしくみを解く』に続き生物多様性をテーマにした本書で、身近なくらしとの関わりに徹底的にこだわって執筆してくださいました。生物多様性というキーワードから私たちの生活や社会を見つめ直し、将来を展望します。
平易な文章、キャッチーな表紙デザイン、200ページ以下のコンパクトな仕様、本体1900円という手頃な値段で、前評判は上々。8月8日頃発売予定です。どうぞお楽しみに。
■目次より
はじめに第1章 多くの医薬品は生物多様性の恩恵
大村智博士が解く微生物の力微生物からのご利益は無限
第2章 「食」から見る生物多様性
豊かな魚食材があるくらし野菜、果物、穀物の歴史とともにある
野菜や果物を支える虫たち
第3章 健康な生活と生物多様性
体の健康と微生物の関係自然と人のほどよい距離
第4章 生物に学ぶテクノロジー
バイオミメティクスとは?生物から学ぶ無限の可能性
第5章 日本の文化と生物多様性
気候、地形がもたらすもの歳時記にみる生物
季語の多くをしめる生物
日本の伝統色と生物
第6章 生物多様性から未来を望む
もはや坂の上に「雲」はないトレードオフ解消のための政策を
認証制度を知る
革新的な技術開発があり得る
価値観の転換
教育について思うこと
おわりに
■著者紹介: 宮下 直(みやした・ただし)
1961年長野県飯田市生まれ。85年に東京大学大学院農学系研究科修士課程修了。現在、東京大学大学院農学生命科学研究科、生圏システム学専攻教授(農学博士)。研究の成果を生物好きの一般読者に向けに解りやすく書き下ろす。 2012年より日本蜘蛛学会会長を務め、編著書『クモの科学最前線』(北隆館2015)もある。著書に『生物多様性のしくみを解く』(工作舎2014)、共著書に『生物多様性と生態学』(朝倉書店2012)、『保全生態学の挑戦』(東大出版会2015)など多数。■講演のお知らせ
2016年7月28日・29日に下伊那教育委員会主催・夏季研修講座が開かれ、29日午後に宮下直先生が講演されます。 「地域の皆様方にもご聴講いただきたい」とのことですので、長野県飯田市近隣在住で興味のあるかたはご参加ください。【下伊那教育委員会主催・夏季研修講座】
会場 飯田市公民館
宮下先生の講演時間
7月29日(金) 13:15〜15:15(受付12:45〜)
聴講料 無料
下伊那教育委員会
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