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荒俣宏氏が「機械と空想の暗箱」と呼ぶ、自動人形劇場箱作家のムットーニの製作メモのデッサン集。箱に収められた作品は昔から好きだった。オルゴール箱がムットーニのつくる箱のイメージに一番近いと思われるが、ジュークボックスも音楽が流れてくるまでのパフォーマンスをそのまま見せるし、自動販売機のルーツにはパフォーマンスのあるものが多かったらしい。その箱のなかでドラマ(それも約3分間くらい)が演じられるとなると、これは捨てて置けない、となんとか本にできる道を探った結果がこの本である。箱の写真集は既に工作舎から出版されていて、そちらが主流としたら、牛若丸の本はサブカルチャーといえる。ムットーニは年に何回か展覧会を開くのでそのときの売り上げのほうが書店より多い本となった。本文は袋綴じにした。袋綴じページの間にトレーシングペーパーに印刷したデッサンを入れる計画だったが、コストがあわず袋綴じの裏に1色刷った明るい紫色は、ちょうどトレペでやりたかったことの換骨奪胎である。ムットーニの電飾的ムードが導きださせたように思う。何種類かの紙を使った別帖は全体にリズミカルな効果をもたらしていた。ケースは2色で刷り分けた文字をエンボスで盛り上げようとしたが、はじめ印刷所が間違えて1色分しか〈から押し〉しなかったので、残りの文字の〈から押し〉を追加することとなった。初めのものと追加の〈から押し〉が妙にずれ、それがまた奇妙な〈ずれ〉をもたらし、結果的には不思議な感じに仕上がった。



MUTTONISMO / Masahiko Mutoh

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