工作舎ロゴ 4月新刊ケプラー著『宇宙の調和』


ケプラー『宇宙の調和』表紙

5月3日 毎日新聞 村上陽一郎氏書評

4月の新刊、ケプラー『宇宙の調和(Harmonice Mundi,1619)』が早くも書評に採り上げていただきました。5月3日 毎日新聞での、科学史の第一人者、村上陽一郎氏による書評です。

地球は「ミ・ファ・ミ」 六惑星の壮麗な音楽

…伝統的なリベラル・アーツの七つとは何か。論理学、修辞学、文法からなる「三科」と、天文学、幾何学、算術、音楽からなる「四科」がそれに当たる。だれでも判るように、三科は言葉についての基礎であり、四科は自然に向かう際に求められる基礎である。いや、まて。天文学はもちろん、幾何学も算術も数学の一部だから、それはよいとしても、音楽とは何事だ。
このもっともな問いに対する、最も適切かつ明確な回答が、ここにある。通常近代天文学の創始者の一人に数えられるケプラーの、重要な三部作の最後を飾る書物である。
…ケプラーが生涯の主題としたのは、まさしく、これら「四科」を総合しながら、自然、あるいは宇宙に向かうことだった。そしてこの『宇宙の調和』という書物こそは、こうした試みの頂点に立つ。因みに、そうした点を考えれば、ケプラーは決して「近代的」天文学者ではなく、彼が生きたルネサンス時代を代表する、最も傑出した自然哲学者だ、と考えるのが妥当ではないか。…毎日新聞 書評全文はこちら







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