工作舎ロゴ 1月の新刊『TRA』


タイガー立石、コミック大全ついに登場!

タイガー立石『TRA(トラ)』

タイガー立石さんの本がついに出る。年明け早々1月の初荷だ。この本は数年来予告しながらも遅々と進まず気をもんでいたが、やっとお目にかけることができる。

タイガーさんは『オブジェマガジン遊』の表4を飾ったことで懐かしむファンも多いだろう。あるいは小社刊行の『虎の巻』も人気が高かった(のちに思索社刊行)。 本名、立石紘一、のちに立石大河亞に改名。タイガーを名乗るだけあって、虎をモチーフとした漫画、絵本、絵画などを次々と産み出し、駆け抜けるように1998年、58歳で他界された。

没後も評価は高まり、99年回顧展がO美術館で開催されたり、最近では「氾濫するイメージ展」(うらわ美術館/八王子夢美術館)で横尾忠則、赤瀬川原平ら60-70年代を代表する芸術家8人の一人として作品が展示され、話題を呼んでいる。

しかし書籍となると、思索社の『虎の巻』も含めてほとんどが品切れ、わずかに絵本『とらのゆめ』と『ままです すきです すてきです』が入手できるだけ。そんな中に登場する本書『TRA(トラ)』は『虎の巻』『コンニャロ+デジタル商会』など漫画作品をほぼ網羅した決定版である。400頁超の大著にして税込定価5250円。コミックでは例外的高額商品となる。

この強気の定価設定は、祖父江慎さんの造本がすごいから。作品ごとにページ書体を変えたり、表4や後半は上下逆など、驚くことばかり。漫画ばかりか、絵画作品もカラーで収録されるので、5000円でも高くないはず。来年の発売が待ち遠しい。どうぞお楽しみに。






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