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ウェルズ恵子さん、亀井俊介賞受賞

ウェルズ恵子さん 狼女物語
左:黒人霊歌から狼女まで自在に論じるウェルズ恵子さん/右:『狼女物語』

日本比較生活文化学会(Popular Culture Association of Japan)の初代会長にして、 夏目漱石からマリリン・モンローまでの幅広いテーマを自在な文体で論じ、比較文化学のジャンルにとどまらず、思想・文化界に多大な影響をおよぼしている亀井俊介氏。このたび日本におけるポピュラー・カルチャー研究のパイオニアである同氏の個人名を冠した学会賞が日本比較生活文化学会により創設されました。 亀井俊介賞の第1回にふさわしく、また同賞の今後の指標となるに十分な研究をした受賞者として選ばれたのは、『狼女物語』の編著者、ウェルズ恵子さん。2011年11月19日、第27回日本比較生活文化学会全国大会において、授賞式が行われました(於・大阪学院大学)。

授賞式 亀井俊介氏スピーチ
左:西田司・日本比較生活文化学会会長より賞状授与/右:亀井俊介氏よりお祝いのスピーチ

◎ ウェルズさんより『狼女物語』読者へのメッセージ
『狼女物語』その他の業績に対して、比較生活文化学会賞・第一回亀井俊介賞をいただけたのは、とてもうれしいです。この本が誕生したきっかけは、二年あまり前、在米の大貫昌子さんと、翻訳されていない人狼小説や変身物語を探し漁るうち、19世紀に女性の自我意識が強まるのと並行してオオカミ女を主とするファンタジーが生じていることに気づいたことです。あの閃きはまさに、オオカミ女が生きて私に近寄ってきた瞬間でした。それから、翻訳の大貫さんと工作舎の十川治江さん、私の三人が狼憑きさながら髪を逆立ててこの本の出版へと突進したのでした。「狼女(おおかみおんな)」は私たちの命名です。でも、出版が実現したのは、大貫さんと十川さんの大きな牙が私の首を引っ張り続けてくれたからです(痛い時もあったよ〜)。『マリリン・モンロー』その他の著作で高名な亀井俊介先生のお名前を冠したこの賞、Popular Culture 分野での初めての受章作に、狼女の本を選んでいただいたことは、たいへん光栄に感じています。モンローの柔らかさもオオカミの厳しさももちあわせ、さらに良い仕事を続けていきたいと思います。どうぞ、応援してください。





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