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10月新刊『修羅場は異なもの味なもの』


修羅場は異なもの味なもの


10月の新刊は、女流講釈師初の文化庁芸術祭賞を受賞した宝井琴嶺(たからい・きんれい)さんのエッセイ『修羅場は異なもの味なもの』

「講談の魅力は、『修羅場に始まって修羅場に終る』と言われる。修羅場とは合戦場面のことである。…鉦(かね)・太鼓・法螺貝・鬨(とき)の声・馬のいななき・鞭の音・馬蹄の響き・土ぼこり。太刀・槍・なぎなたの閃き、血しぶき、悲鳴。体験を膨らませ、さながらその場に居るが如くに語った。…」(「枕:修羅場読みに魅せられて」より)

修羅場読みを得意とする六代目宝井馬琴に弟子入りし、パパン、パンと精進し続けて三十数余年。 木下順二、渥美清、立川談志、マルセ太郎ら名芸人たちとの出会い、講談ゆかりの史跡探訪、世相寸評などハリセンさながらのリズムにのせた痛快エッセイ。

以下の目次をご覧ください。発売は10月15日頃を予定。どうぞお楽しみに。



■目次より

【枕】修羅場読みに魅せられて

【琴嶺駆歩記】疾風の巻

 元気を出そうよ女たち/黒石から能登半島へ/芸術祭賞受賞式/歴史街道・木曽街道/
 出羽の国 小国郷境田 など

すばらしき ご縁

 渥美清さん/木下順二先生・山本安英先生/マルセ太郎さん/立川談志師匠/
 宝井馬琴師匠 など

【琴嶺駆歩記】怒濤の巻

 熊野古道・中辺路/佐倉義民伝/飛騨の大原騒動/南部三閉伊一揆の地/播州坂越町
 身延山久遠寺/八幡平の夏/龍馬の足跡/『小谷落城』虚実検証の旅 など

琴嶺十二種

 宇治川先陣争い/那須与一扇の的/赤垣源蔵 徳利の別れ/佐倉義民伝/朝起き五十両/
 出世馬喰 加藤孫六 など

■著者紹介:宝井琴嶺(たからい・きんれい)

1979年、六代目宝井馬琴(当時琴鶴)に弟子入りし、修羅場読み修業を重ねるかたわら、翌年より「山本安英の会」朗読グループ参加。木下順二はじめ多士済々の人士に触発されながら舌耕芸を磨き、90年、真打となる。93年、女流講釈師初の文化庁芸術祭賞受賞。
『宇治川先陣争い』『那須与一扇の的』などリズムと口跡が身上の修羅場読みを得意とするが、時代物『赤垣源蔵 徳利の別れ』(『義士伝』)『藤戸の渡し』、世話物『佐倉義民伝』『朝起き五十両』、任侠物『瞼の母』『平手の駆けつけ』(『天保水滸伝』)などから世相を批判したオリジナル講談まで、幅広い演目を語る。






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