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『中世パリの装飾写本』パブリシティ


中世パリの装飾写本


『中世パリの装飾写本—書物と読者』のパブリシティを紹介します。『月刊アートコレクターズ』での、著者・前川久美子さんインタビューは1ページにわたるもの。ありがとうございました。

◎月刊アートコレクターズ 2015年9月号 著者インタビュー

装飾写本の誘惑
…卒業論文では、この本でも取りあげたランブール兄弟のベリー公の『いとも豪華なる時禱書』について論じました。時禱書はキリスト教徒が個人で行う祈禱のための書物で、趣向を凝らした装飾が施されることが多く、とりわけこの写本は、美しさにおいても斬新さにおいても群を抜いています。…たとえば、夜景と松明の明かりの描写には、光を敏感にとらえる彼らの感性と、それを描出する確かな技量を見て取ることができます。…

中世パリにみる書物の歴史
 私の関心は絵単体というよりも、内容とかたちを有する装飾とテクストを収めた書物そのものにあります。読者が参加して読み取るように絵画の中に仕組まれた要素を見いだして、絵画の外の史料から再構築した現実の読者がそれを読み取ることができたかどうか検証していく。画家の研究はあっても、絵を観ていた人たちの研究はあまりされていません。特に装飾写本の読者を研究している人は、海外でもほとんどいないと思います。…


また、日経新聞 書評欄の短評にも掲載いただきました。反響あります。

◎2015.8.30 日本経済新聞 書評欄短評

…制作拠点が修道院から都市の工房に移り、注文主も聖職者から国王や王妃、貴族ら世俗の権力者に替わるなど、社会の変容と結びつけて説明する点が興味深い。キリスト教など背景知識の解説も充実。随所に登場するカラー図版を眺めるのも楽しい。






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