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9月の増刷『テスラ』第3刷


テスラ

マーガレット・チェニー著『テスラ:発明王エジソンを超えた偉才』第3刷が2017年9月8日にできます。
科学者・発明家ニコラ・テスラの名前は、本書初版を刊行した1997年に比べ数段も有名になりました。 今をときめく電気自動車のテスラ(テスラモーターズから改称)はニコラ・テスラに敬意を表した社名であり、人気ゲームFate/Grand Orderに「ニコラ・テスラ」が登場するなど、テスラの名前は確実に浸透しています。

ニコラ・テスラ
ニコラ・テスラ 1856-1943

全世界の電化を可能にした交流システムを完成させ、家庭電化製品や産業機械のほとんどを動かしている交流誘導モーターを発明した科学者。無線電信の発明はマルコーニではなくテスラが先。ラジオやリモコン、ロボットなどの基礎をつくり、世界の産業を基礎を築いた偉人。故郷セルビアでは空港にベオグラード・ニコラ・テスラ空港と名づけたほどの英雄。
その一方、テスラコイルの放電実験のインパクト、地震装置や惑星間通信、殺人光線の発明の噂に尾ひれがつき、都市伝説的なマッドサイエンティストともみなす書籍も多数刊行されています。

ニコラ・テスラ
テスラの頭上から降り注ぐ数百万ボルトの放電

本書は「電気の世紀」発明の真実を明かす決定版伝記です。日本のテスラ研究の第一人者、新戸雅章さんは自著『知られざる天才ニコラ・テスラ』(平凡社新書)、『発明超人ニコラ・テスラ』(ちくま文庫)をもちながらも、このチェニー著『テスラ』を絶賛してくださいます。従来のオカルトめいた記事を批判し、テスラ研究史的には「チェニー革命」と言ってもいいくらいに大きな意味があるそうです(新戸雅章氏インタビューより)。

チェニー著『テスラ』は、近年品薄だったため書店店頭(科学コーナー)ではあまり見かけなかったかと思います。ようやくの増刷です。この機会にぜひお読みください。







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