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四方田犬彦×木村紅美トークイベント報告


木村さんと四方田さん
多くの参加者が集まった会場の本屋B&B

2019年10月末、ほぼ同時に刊行された四方田犬彦さんの『女王の肖像——切手蒐集の秘かな愉しみ』(工作舎)と『聖者のレッスン──東京大学映画講義』(河出書房新社)。その刊行を記念して、2019年10月28日(月)、下北沢 本屋B&Bにて、著者の四方田犬彦さんと、教え子であり小説家の木村紅美さんのトークイベント「先生、まだ切手を集めているのですか?」を開催しました。



小学生のときから郵趣協会の会員という筋金入りの切手好きの四方田さんだけに、「ギボンズからスコットに乗り換えたときは離婚と同じ」、「切手を整理するためにこの本を書いた」など切手の話が次々に。『女王の肖像』を読み込んでくださった木村さんの巧みなリードで、小さなものを愛でる「かわいい論」、国の威信を象徴すると話が深まります。



さらに、映画は聖人をどう表現したか、あるいは表現できるのかをテーマにした『聖者のレッスン』について話題が進み、最後は四方田さんと親交の深いジョスリン・サーブの映画「My Name is Mei Shigenobu」を上映。レバノンの女性映画監督であるサーブは今年1月に亡くなり、この7分のパイロット版が遺作となりました。四方田さんはサーブを主人公にした小説を準備中。


左:木村紅美さん、右:四方田さん

トーク終了後はお二人のサイン会。参加特典として受付時に配布した架空の切手シート(四方田さんの本名にちなんだゴーキ・アイランド建国66周年記念切手)を、『女王の肖像』に貼り、特製の工作舎スタンプを押印しました。その他、会場では四方田さん著書の海外版の一部の展示、四方田さん所蔵の絶版本の販売なども。たくさんの方にご参加いただき、充実したイベントになりました。みなさま、ありがとうございました。



参加特典のゴーキ・アイランド建国66周年記念切手セット:豊穣の女神アルテミス版


特典切手シート(リヨンのケーキ版)を貼った『女王の肖像』見返し





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