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11月の新刊
 杉浦康平デザインの言葉 第4弾
『本が湧きだす』


『本が湧きだす』

11月の新刊は、「杉浦康平デザインの言葉」第4弾 『本が湧きだす』

「一」冊の本を開けば左右の「二」。
パラパラとめくれば「多」。閉じれば即座に「一」に戻る。
「一即二即多即一」となる本の形態の絶妙。
ブックデザインをテーマに、戦後の日本グラフィックデザインを牽引した
杉浦康平先生の言葉を集めました。

『人間人形時代』『全宇宙誌』など、デザイン史に残る作品を生み出してきた杉浦康平先生は、2022年9月に卒寿を迎えました。2010年からはじまったシリーズ「杉浦康平デザインの言葉」、8年ぶりの第4弾となる本書テーマは、待望のブックデザイン。代表作『全宇宙誌』『伝真言院両界曼荼羅』などの制作背景を語る「一即二即多即一」、細江英公『薔薇刑』などの「1960-70年代の写真集のデザイン」、松岡正剛さんとの対話「熱い宇宙を着てみたい」、鈴木一誌さんと戸田ツトムさんが聞き手となった「現在進行形のデザインのために」なども収録。

A5判変型、320頁のうちカラー48頁、本体3200円。どうぞお楽しみに。


星屑から情報が生まれる…『人間人形時代』|カラー頁『本が湧きだす』
星屑から情報が生まれる…『人間人形時代』(カラー頁より)



■目次

はじめに

1 ブックデザインの核心

一枚の紙、宇宙を呑む
一即二即多即一
Color pages ブックデザイン選
メディア論的「必然」としての杉浦デザイン—石田英敬さんとの対話

2 感覚の地層

耳と静寂
眼球のなかの宇宙
眼球運動的書斎術
熱い宇宙を着てみたい—松岡正剛さんとの対話
1960-70年代の写真集のデザイン

3 本の活力

エディトリアル・デザインの周縁—赤崎正一さんとの対話
現在進行形のデザインのために—聞き手=戸田ツトムさん、鈴木一誌さん
人類としての記憶—北川フラムさんとの対話

初出一覧
あとがき ブックデザインの道を拓く

きらめく箔、ゆらぐ光……『遊』|カラー頁『本が湧きだす』
きらめく箔、ゆらぐ光……『ライプニッツ著作集』『大百科事典』他(カラー頁より)


■著者紹介:杉浦康平 (すぎうら・こうへい)

1932年、東京生まれ・東京藝術大学建築学科卒。グラフィックデザイナー。 現在、神戸芸術工科大学名誉教授、同大のアジアンデザイン研究所所長を歴任。2011年秋、それまでの半世紀余にわたるデザイン作品の寄贈先である武蔵野美術大学美術館・図書館が「杉浦康平・脈動する本」展を主催。ブックデザインの集大成といえる作品群が一堂に会した。引き続きデザインアーカイブ特設サイト「デザイン・コスモス」が構想され、2021年に公開。さらなる更新を計画中。主な受賞に、1997年の毎日芸術賞および紫綬褒章、2019年の旭日小綬章がある。 2018年に『太極球・誕生』と題されたフリッカー本を制作。1990年代からの構想だった「太極図の立体化」が明かされた。

主著に、万物照応劇場シリーズ『日本のかたちアジアのカタチ』(三省堂)、『かたち誕生』『生命の樹・花宇宙』(以上、日本放送出版協会)、『宇宙を呑む』(講談社)、『宇宙を叩く』(工作舎)があり、『文字の美・文字の力』(誠文堂新光社)、『アジアの本・文字・デザイン』(DNPグラフィックデザイン・アーカイブ)がある。また、本書『本が湧きだす』を含む「杉浦康平デザインの言葉」シリーズは、2010年『多主語的なアジア』(工作舎)から刊行をスタートした。2014年には、ダイアグラムと時間をテーマに『空間のシワ・時間のヒダ』(鹿島出版会)ほか、多くの著作がある。


背で見せる、背が語る……『遊』|カラー頁『本が湧きだす』
背で見せる、背が語る……『遊』『季刊銀花』(カラー頁より)





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