8月の新刊
唐十郎、巖谷國士、新井高子=著
新井高子=編
『唐十郎とは誰か』

8月の新刊は、『唐十郎とは誰か—日本の戦後とシュルレアリスム』です。
唐十郎の演劇の本質と、戦後日本文化の核心が、
対話と論考によって、鮮やかに浮上する。
現代演劇に多大な影響を与えた鬼才・唐十郎。
その綺想に富んだ演劇の本質をめぐって、
シュルレアリスム研究の第一人者・巖谷國士と、
唐戯曲の迷宮を解き明かす詩人・新井高子が
豊饒で自由な批評をはらんだ対話を繰り広げる。
さらに唐十郎の横浜国立大学での初講義・
明治大学人文科学研究所主催講座などの貴重な講義や、
唐の父母に肉薄した新井高子の画期的論考によって、
その源流と日本の戦後史をさぐる。
また資料篇として、土方巽+唐十郎の伝説的対談、
巖谷國士の貴重な劇評とオマージュを含むエッセー選、
人間・唐十郎を回顧する役者たちの証言なども収録。
多面的な切り口により、
稀代の劇作家・演出家の核心に迫る一冊!
四六判、424頁 定価 本体3500円+税、8月下旬発売予定。
表紙カバーは、写真家としても活躍する巖谷國士氏撮影の、唐組『動物園が消える日』(2024年公演)での紅テントに映る人影。帯の写真も巖谷氏の撮影で、2017年11月に自作の舞台を見つめて涙をうかべる唐さんです。
■目次より
第一部 日本の戦後とシュルレアリスム
対話――巖谷國士+新井高子プロローグ 唐十郎戯曲『ジョン・シルバー』より
第一回 唐十郎とシュルレアリスム
第二回 唐十郎の巨大な耳
第三回 土方巽と唐十郎
第四回 唐十郎と日本の戦後文化
第二部 源流と戦後史をさぐる
プロローグ 唐十郎戯曲『ジャガーの眼』より唐十郎講義 隘路のアルトー ――横浜国立大学初講義「舞台芸術論」
新井高子返信 焼け跡がそこにある――〈唐十郎・横浜国立大学初講義〉を読む
唐十郎講義 詩人の兄貴たち――土方巽と寺山修司
明治大学人文科学研究所主催
公開文化講座「交響する東北──その民俗・芸能・文学」より
新井高子返信 馬賊の夢、闇の眼――唐十郎の父母を追いかける
資料篇
土方巽+唐十郎対談 光と闇を駆け抜ける巖谷國士エッセー選 劇評とオマージュ
唐十郎はもういない 2024年9月7日/逢魔が時のために 2014年秋 劇団唐組公演『紙芝居の絵の町で』/黒いシェパードのために 2009年秋 劇団唐組公演『盲導犬』/唐十郎のモノがたり 2008年春 劇団唐組公演『夕坂童子』をめぐって/奈落の蛇のために 1977年夏 状況劇場公演『蛇姫様──我が心の奈蛇』/私自身をうつす鏡 唐十郎と状況劇場 1977年夏(同前)/エッセー選 後記
役者たちが綴る 人間・唐十郎
近藤結宥花 またお会いしましょう/赤松由美 唐さんの声が聞こえる/土屋真衣 紅テントの主
エピローグ 唐十郎戯曲『夕坂童子』より
対話による批評──あとがきにかえて 新井高子

