9月の新刊
倉谷滋
『ゴジラ幻論+X』

9月の新刊は、『ゴジラ幻論+X(プラスエックス)』です。
映画「ゴジラ-0.0」(監督:山崎貴、製作・配給:東宝)の2026年11月3日の公開を前に、品切れだった倉谷滋著『ゴジラ幻論』の増補改訂版を刊行します。
初版は、映画「シン・ゴジラ」の世界線上に2017年に刊行し、巨大不明生物ゴジラの生態、形態、発生プロセスの謎に、進化発生学者が挑んだ書として話題になりました。
著者の倉谷滋さんは、理化学研究所主任研究員として第一線で活躍する科学者ながら、子どもの頃からの怪獣好きがこうじて、本書では1954年の初代ゴジラ映画に登場する山根恭平博士の孫の科学者の講演、「シン・ゴジラ」に登場する研究者・尾頭ヒロミのリポート、牧悟郎博士の日記などを綴り、フィクションと科学が交錯した内容は特撮ファンからも高く評価されました。
満を持しての増補改訂版では、映画「ゴジラ-1.0」で気になった「指行性」と「蹠行性」を綴るエッセイ「ゴジラの動物学的リアリズム?」を含む第四章「それでもゴジラは見得を切る」30頁を追加収録。
四六判上製、328頁 定価 本体2500円+税、9月中旬発売予定。
表紙カバーは、牧悟郎博士が描いたとするゴジラ幼生のスケッチです。
どうぞお楽しみに!
■目次 |
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第一章 「ゴジラ生物学会特別紀要」より
巨大不明生物の起源
【基調講演】「シン・ゴジラ」に確認された新事象をめぐって 第一部 山根恭太郎
ゴジラの分類学的位置づけ/爬虫類とは?
[補論]怪獣のリアル—現実と非現実の狭間
【基調講演】「シン・ゴジラ」に確認された新事象をめぐって 第二部 山根恭太郎
ゴジラの進化と発生/尻尾の謎
[補論]リアリティのレベルに関する問題
【緊急レポート】巨大不明生物に関する形態発生学的アプローチ 尾頭ヒロミ
緒言/頭頸部の解剖所見/皮膚と附属構造物についての比較形態学的考察/
ゴジラの尾と背鰭に関する諸問題、ならびに気嚢の存在が疑われることについて/
系統的位置についての考察と結論/分子遺伝学的背景/個体発生上の変化/
人為的発生プログラムの構築に関する仮説/結語
[補論]キングギドラのポジション
【ゴジラ問題調査委員会中間報告書】牧悟郎博士の日記
本提出書類について/翻訳文/付記
第二章 個別の博物誌
ゴジラ生態圏をめぐる四つの報告書
四足歩行怪獣アンギラスの形態学的特徴とその進化的起源 山根恭平
概要/現生アンギラスと化石アンキロサウルス類の比較/複数の脳?
[補論]キングギドラは何頭か?
モスラの昆虫形態学と分類学について 杉本是也
成虫モスラと翅の紋様/モスラの解剖学、およびその変態と習性/幼虫の形態学/
繭/バトラについて
[補論]モスラの魅力
怪獣バランと秘境の蝶 杉本是也
一般的特徴/滑空性の爬虫類/秘境の蝶
[補論]歌舞伎としての怪獣映画
ラドンとメガヌロン 柏木久一郎
翼竜とラドン/プテラノドン/ラドンに関する形態学的考察/メガヌロン
[補論]サービス満点の怪獣映画
第三章 怪獣多様化の時代をめぐる随想
一九六〇年代の「ワンダフル・ライフ」
怪獣の住む世界 1964-1966特撮大好きオヤジのぼやき
ゴジラの変貌—「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」考
怪獣残酷物語—私を戦慄させた怪獣たち
映画に見る生物学的イメージ
モンスターと自然観
昭和人間ドラマの魅力
SFのフィルム・ノワール
異界からの侵犯
Qの終焉
第四章 妄想と科学の境界で
それでもゴジラは見得を切る
「怪獣学」と「生物学」取り残されたゴジラ—進化形態学者のぼやき怪獣映画論
ゴジラの動物学的リアリズム?
古典芸能としての怪獣ドラマ
索引
参考図書・文献
[付録]私の怪獣映画ベスト(邦画のみ)
おわりに

