工作舎ロゴ [土星紀セレクション]


note新連載 : 土星紀セレクション

note連載:土星紀セレクション

noteで新連載「土星紀セレクション」をはじめました。
「土星紀」は書籍への「投げ込み」として制作された新刊目録。 「今月の紙」「今月の色」をはじめ、印刷物の特色を生かしたデザインで多くの読者に喜ばれました。消え物ゆえ、残念ながら全号を揃えることは困難に。そこで選りすぐりのバックナンバーをご紹介します。紙の手触りは伝わりませんが、色・デザインだけでも残したい、というささやかな気持ちです。


noteロゴ note連載:土星紀セレクション

第1回は土星紀 0055(1986年4月発行)
note連載:土星紀セレクション


本をめぐるエッセイ「標本箱」#001 小松和彦「ないたあかおに」が収録されています。

私はいま3LKの公務員宿舎に、妻とまもなく四歳になる娘の三人で暮らしている。この広さは普通のサラリーマン家庭ならばましな方なのかもしれない。だが、私の場合はあまりにも狭すぎる。学生時代から貪欲に買い漁り続けてきたために、入居時にすでに書斎兼書庫用の部屋から溢れ出ていた本が、他の部屋のほとんどありとあらゆるスペースを埋め尽くし、なお止むことなく増殖を続けているからである。…

土星紀 0055 中頁:「標本箱」#001 小松和彦「ないたあかおに」

noteでは画像が拡大でき、書体まで判読できます。

「土星紀」は4つの時代に分けられます。第1号は1979年、『遊』編集長・松岡正剛さんのエッセイを巻頭に据えた「遊時代」がはじまり。『遊』休刊後の1983年0029号からは12〜16頁もの「冊子時代」に入ります。1986年0055号から祖父江慎さんのデザインで一新し、「標本箱時代」を迎えます。「標本箱」をはじめ、紙と印刷のこだわりはこの時代ならではのもの。2000年0143号からは図書目録の一環として縦長サイズで制作するように。そして、2016年0174号が最終号となりました。

創立50周年記念出版第1弾として、「標本箱」をまとめた『最後に残るのは本』を2021年3月に刊行します。本連載はその応援企画として、まずは「標本箱時代」を中心に、その後は他の時代に広げて、全50回週刊でご紹介する予定です。ぜひフォローしてください。



ALL RIGHTS RESERVED. © 工作舎 kousakusha