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地球外生物学[詳細]

目次著者紹介関連図書関連情報書評



「エイリアン」は植物か? 

「物体X」の常軌を逸した形態形成能。
宇宙単細胞生物の「適応度の谷」。
火星人が軟体動物である理由。
宇宙人はなぜ裸で登場するのか?
…地球外生物の謎に進化発生者が挑む!?




■目次

はじめに――地球外生物を考える

第一章 「ギーガー種」の進化と逸脱―映画『エイリアン』の生物学的事情

1 エイリアンの生物学
  ホラーの品格
生物学的分析の試み
「エイリアン世界」とその変貌
不条理の中身
恐怖の生物学
『プロメテウス』の問題
「アース」が生んだ世界観
3 エイリアンの生活史と社会性
生活史の起原
クイーン・エイリアンへの道
4 エイリアンのボディプラン進化
二つのボディプラン
エイリアンの「肢」

付論1 マリオ・バーヴァの『バンパイアの惑星』と『エイリアン』
付論2 『デイヴィッドの素描』を読む
    プロメテウスの末裔
     エリザベス

第二章 超(ウルトラ)系宇宙生物群―地球外来種とその生存戦略

1 ナメゴンと火星人[火星には軟体動物が似合う]
2 ボスタング[軟骨魚類との類似と差異]
3 バルンガ[恒星を喰う胞胚]
4 ケムール人の周辺[異星と異界の生命原理]
5 ガラモンとセミ人間[脊椎動物と昆虫の微妙な関係]
6 バルタン星人[生態学的地位への脅威]
7 ギャンゴとガヴァドン[形態形成の因果論と目的論]
付論3 「トリフィド」の栄光
8 スカイドンとシーボーズ[落ちてきたもの]
9 クール星人[宇宙人における「頭部」の問題]
10 ピット星人[宇宙人における「着衣」の問題]

第三章 地球外文明論―映画の中の異星生命

1 物体X[常軌を逸した形態形成能]
2 岩石生物[もう一つのヘッケルの夢]
3 宇宙の単細胞生物[「適応度の谷」の手前で]
4 『エイリアン』と『ライフ』の狭間[重力制御か光速移動か]
5 『2001年宇宙の旅』から『コンタクト』へ[そして『インターステラー』]
6 レイ・ハリーハウゼンと宇宙SF[ヴィクトリア朝的展開]
7 ソラリスの海[幸福な思考停止]
8 『テンペスト』に世界を見る[酒呑童子から『スター・ウォーズ』へ]
プロスペロの子供たち
構造の分析
テクストを拘束するもの
9 『吸血鬼ゴケミドロ』について[「寄生」の本質]
付論4 整体師宇宙人仮説

あとがき―プラネタリウムとしての宇宙SF



■著者紹介:倉谷滋(くらたに・しげる)

1958年、大阪府出身。京都大学大学院博士課程修了、理学博士。米国ジョージア大学、ベイラー医科大学への留学の後、熊本大学医学助教授、岡山大学理学部教授を経て、現在、理化学研究所主任研究員。主な研究テーマは、「脊椎動物頭部の起源と進化」、「カメの甲をもたらした発生プログラムの進化」、「脊椎動物筋骨格系の進化」など。
主な著書に『形態学 形づくりにみる動物進化のシナリオ』丸善出版(2015)、『分節幻想—動物のボディプランの起源をめぐる科学思想史』工作舎(2016)、『新版 動物進化形態学』東京大学出版会(2017)、『ゴジラ幻論』工作舎(2017)、『進化する形』講談社現代新書(2019)、『怪獣生物学入門』集英社インターナショナル新書(2019.10)など。




■関連図書(表示価格は税別)

  • 『ゴジラ幻論』 定価 本体2000円+税
  • 『分節幻想』 定価 本体9000円+税
  • 『地球外生命論争』 定価 本体20000円+税
  • 『個体発生と系統発生』 定価 本体5500円+税
  • 『ヘッケルと進化の夢』 定価 本体3200円+税






  • ■書評

    2019.11.30 日本経済新聞
    「竹取物語」を筆頭に、かつての「宇宙人」のイメージは、人間そのものだった。近代以降、火星人はタコのような存在としてたびたび描写された。」全文は日本経済新聞サイト




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