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育つ・学ぶ・癒す 脳図鑑21  [詳細]

最新の脳研究の成果を集成したビジュアル大全
脳のイメージング技術のめざましい進展で、
私たちが話したり想像したり考えたりしているときの
脳のはたらきが直接観察できるようになってきました。
環境と相互作用しながら、一生にわたって
育ち、学び、癒しつづける
脳のおどろくほど適応力にとんだ姿が明らかになっています。
「脳の世紀」といわれる21世紀。
きたるべき養育・教育環境、医療環境、社会環境づくりは
「人間らしさとは何か」「私とは何か」の再発見からはじまります。


■目次より

序文 人間味あふれる「脳の世紀」へ  伊藤正男 ・理化学研究所脳科学総合研究センター長
◎受精卵から赤ちゃんへ
◎脳のイメージギャラリー

第1部〈育つ脳〉
1「脳はどこから、どこへ」  久保田競・京大霊長類研究所前所長

間奏1 「環境ホルモンと胎児・乳児の脳」  黒田洋一郎・東京都神経科学総合研究所、分子神経生物学

2「氏か育ちか——遺伝子がつくる脳・環境がつくる脳」  御子柴克彦・東大医科学研究所教授
3「顔と心、からだと精神」  西原克成・西原研究所所長
4「生後2か月の革命
  小西行郎・埼玉医科大学小児科多賀厳太郎・東京大学大学院教育学部高谷理恵子・福島大学教育学部
5「意識はどのように生まれるのか」  苧坂直行・京都大学大学院文学研究科実験心理学
6「身ぶりと言語の獲得」  正高信男・京都大学霊長類研究所比較行動学
7「脳の発達と文法の獲得——なぜヒトは文法が自然にわかるのか」  萩原裕子・東京都立大学助教授
8「“がまん”する力と多動性障害」 尾崎久記・茨城大学教育学部教授
9「脳に性はあるか?」  貴邑冨久子・横浜市立大学医学部第二生理学

間奏2 「子どもの大脳活動の急激な変化」  寺沢宏次

第2部〈学ぶ脳〉
1「視覚と記憶:学習で得るもの」
  二瓶賀世子・科学技術振興事業団国際共同研究心表象プロジェクト宮下保司・東京大学医学部教授
2「好きこそものの上手なれ——将来の予測・意志決定・目標実践」
  小野武年・富山医科薬科大学医学部第二生理学
3「創造力は学べるか?」  渡邉正孝・東京都神経科学総合研究所

間奏3 「クオリア次の科学革命」  茂木健一郎・ソニーコンピュータサイエンス研究所

4「ウソつき脳と芸術活動」  岩田誠・東京女子医科大学脳神経センター長
5「スポーツと脳」  二岡祥子・ブリトン・チャンス・ペンシルバニア大学
6「わざの学習とロボティクス」  川人光男・ATR人間情報通信研究所室長
7「生命とサッカー」  北野宏明・ソニーコンピュータサイエンス研究所
8「愛と脳とコンピュータ」  松本元・理化学研究所脳科学総合研究センター

間奏4 「イルカは人を癒すのか?——ある言語研究者のイルカとの出会い」
  羽尻公一郎・日本IBM東京基礎研究所

第3部〈癒す脳〉
コラム1 「夢見る脳の視覚野を調べる」  渥美義賢

1「ヒトはなぜ眠るのか——睡眠の科学」  早石修・大阪バイオサイエンス研究所名誉所長
2「心の病いと薬物」  山本健一・東京都精神医学総合研究所副所長
3「◎超常体験と脳」  瀬名秀明・作家
4「ストレスと癒しの免疫防御力」  森本兼曩・大阪大学医学部教授
5「脳が治る時」  小暮久也・脳機能検診センタ小暮医院院長泉山昌洋・泉仁会中江病院

コラム2 「てんかんの焦点の位置をつきとめる」  渡辺英寿

6「脳障害児の発達する力」  斎藤公子・さくら・さくらんぼ保育研究所所長
7「脳から見たボケの傾向と対策」  築山節・北品川病院院長
8「失語症とリハビリテーション」  山鳥重・東北大学医学部教授
9「音楽による癒し」  河合真・河合メンタルクリニック

コラム3 「ASL患者とのコミュニケーション
間奏5 「ナノテクノロジーと脳科学」 柳田敏雄・大阪大学教授
コラム4 「大脳の優位半球を調べる」  渡辺英寿

10「脳手術の最先端」  高倉公朋・東京女子医科大学学長

付録1「脳機能イメージングの最前線小泉英明・日立基礎研究所所長
コラム4 「生きた血管のイメージング
付録2「脳の高次機能に迫るイメージング法小泉英明

あとがき 小泉英明

索引
脳の解剖学的部位と名称
著者紹介




■ここがおもしろい!

「脳は損傷をうけたら2度と回復しない」と言われてきたが、脳が驚くほどの修復力をもつ柔軟なシステムであることが分かってきました。乳幼児の発達から、言語や抽象的思考の学習プロセス、音楽や視覚芸術などの創造性の開花、さまざまな脳=神経系障害からの回復など、環境とダイナミックに相互作用する脳の姿をクローズアップします。

赤ちゃん学会会長の小西行郎氏、小説家としても有名な瀬名秀明氏など第一線の研究者が集結したという点が何よりも売り。養老孟司や立花隆各氏の著作や『脳と心の地形図』よりはやや専門家寄り。脳研究者だけではなく教育関係者、リハビリ介護関係者の方も、ぜひお読みください。




■WEB展示室 ビジュアルページ:脳のイメージギャラリーより   GO 




■脳をめぐる関連図書

・脳の中の幽霊 V・S・ラマチャンドラン 角川書店 2000円
・脳と心の地形図 リタ・カーター 養老孟司監修 原書房 2400円 8刷
・脳を究める 立花隆 朝日新聞社 2200円
・脳から心へ 宮下保司+下條信輔 岩波書店 4200円 4刷
・脳の不思議 伊藤正男 岩波書店 1100円
・見る脳・描く脳 岩田誠 東京大学出版会 2600円




■関連情報

小泉英明氏、「光トポグラフィを利用した、脳の活動状態を測定する手法の開発と研究」で第14回「日経BP技術賞」大賞受賞(『日本経済新聞』2004年3月12日)
4月1日付で日立製作所・役員待遇の専門職「フェロー」に就任した小泉英明氏は、15日に開催された「東京テクノフォーラム21」ゴールド・メダル賞の授賞式で、「先端科学技術は“人の心”を捉えることができるか」と題して記念講演、人間性を育むためには性急な早期教育よりも生育環境を充実させることの大切さを強調した(『読売新聞』2004年4月20日)。

小泉英明氏ローマ法王庁科学アカデミーで講演(『読売新聞』2003年10月31日)
文部科学省「脳科学と教育」プロジェクトのオーガナイザーとしても活躍中の小泉英明氏が、11月7日から開かれるローマ法王庁科学アカデミー記念シンポジウムに招待され、「心、脳と教育」をテーマに講演。法王ヨハネ・パウロ2世の謁見も予定されている。

『映像全集・斎藤公子の保育』全6巻完成!
重度の障害児に24時間つきそい、ひとりひとりにそなわった「発達する力」を注意深くひきだしてきた保育者・斎藤公子の真髄にせまる貴重な映像記録を集成。Vol. 5「トスカの微笑み」では、『育つ・学ぶ・癒す 脳図鑑21』の斎藤論文でとりあげた障害児の発達のようすが、克明に記録されている。

Vol. 1 対話 保育者と脳科学者の1時間:斎藤公子と脳科学者・小泉英明先生 60分
Vol. 2 保育園の立地と設計:理想的な環境づくり 34分
Vol. 3 斎藤公子のリズム遊び 45分
Vol. 4 子どもたちの絵が語るもの:描画と斎藤公子 51分
Vol. 5 トスカの微笑み:障害児保育の実例 40分
Vol. 6 斎藤公子の語り聞かせ:錦の中の仙女 34分

DVD 6枚組 /VHS 6巻揃え ともに 30, 000円(消費税込み)

申し込み・問い合わせは下記へ
斎藤公子映像全集刊行委員会
〒366-0814  埼玉県深谷市大谷2185−1 斎藤公子方
電話・Fax:048−573−6621
Eメール:crystal_ash17@hotmail.com(刊行委員会事務局 山村周)


11月17日(土)TBS創立50周年特番特番予告「今夜放送! 生命38億年スペシャル 人間とは何だ!? Ⅲ」(午後2時〜)で参考図書として紹介されました。 bk1 科学サイトでこの特番の参考図書が一覧になっています。
また、関連して11月16日(金)朝日新聞夕刊に広告を出しました。小泉英明氏と養老孟司氏の対談と特番宣伝がメインの連合広告です。
なお、特番は「生命38億年スペシャル 人間とは何だ!? Ⅲ…奇跡の脳・自己を探す感動の旅」11月17日夜9時から3時間番組。司会:古舘伊知郎+解説・監修:養老孟司

◎執筆者のホームページ
クオリア・マニフェスト  茂木健一郎氏のサイト。クオリア日記に工作舎についての記述あり。
瀬名秀明の博物館




■書評

bk1 金沢創(三菱化学生命科学研究所研究員)の連載コラム
「…これは本というよりはむしろ1つのファイル集であると考え、これだけの量と図版ののコストを考慮すれば、4800円は安いほうだろう。カオス理論と乳児研究を結びつけようと企てている人々が中心に、現段階でチェックすべき日本人の脳研究者、乳児研究者の考察が一気に手に入る。本書の最大のメリットはそこにあると思われる。…」
  金沢創のコラム「サルの意識・機械の知覚」第15回脳の生成、そのファイル集

毎日ライフ12月号書評
「…脳に障害を持って生まれた場合も、後から脳に障害が生じた場合も、自律的他律的に肉体を繰り返し使うことで、修復再生の促進ができるという。他書では読む機会の少ない新知識がぎっしり詰まっている。」

日経サイエンス10月号紹介。

8月25日 the EM 教育医事新聞 一面特集に小泉英明氏のインタヴュー掲載
「…医療分野の画像診断技術は、人体の形態や構造だけをみる技術から、機能を見る技術でと進化してきました。とくに脳は形態だけではダメで、どのように情報処理をしているか機能をつかむことが重要。患者に負担をかけず安全に脳の働きが計測できるようになったことでは非常に微妙で、検査中に被験者がほんの少し普段と違う感覚を持っただけで、ある種の脳機能は変わる。いかに自然の状態で計測するか、そこが怪傑できれば…」

INNNERVIVION(インナービジョン)9月号(医療科学社刊)で紹介

8月5日(日) 日本経済新聞では「最新の脳研究の成果紹介」と写真入りで掲載。



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