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感覚の力[詳細]
Worlds of Sence

目次著者紹介関連図書


「薔薇とよばれているあの花は、
    たとえほかの名前でよばれても、
その甘い香りにかわりないはず」
——シェイクスピア


この有名な台詞はいまや通用しないといってもいいでしょう。
現代の薔薇は見た目の美しさが重視され、香りの無いものばかりだから。

薔薇が象徴的に示す嗅覚から視覚への移行。
西洋文化が、そして現代社会がいかに視覚中心なことか。
この文化に染まらずに育った狼少女などの野生児たちの超人的な感覚、
文字=視覚文化を征服者の道具とみなして拒絶したアンデスの人々、
熱によって世界を認識するブラジルの部族…。

古今東西の時空を超えた感覚の世界に旅し、
感覚が文化に支配され、また文化を支えていることを明らかにする。


■目次より

第1部 歴史における感覚
 1 薔薇の香り:西洋における花のシンボリズムと嗅覚の凋落
 2 自然の知覚力:「野生児」の感覚能力
第2部 異文化の感覚
 3 他者の匂い:嗅覚記号と文化的カテゴリー
 4 反文化としての文字文化:アンデスの人々の書き言葉体験
 5 感覚の世界
付録 感覚の言葉     



■著者紹介:コンスタンス・クラッセン Constance CLASSEN

カナダ生まれ。トロント大学、ハーバード大学研究員を経て、現在はフリーライター。研究テーマはさまざまな社会文化における身体・感覚の役割・意味・認識について。共著に『アローマ〜匂いの文化史』(筑摩書房)がある。




■関連図書

  • 五つの感覚  F・ゴンザレス=クルッシ 工作舎 2000円
  • 「感覚」の博物誌  ダイアン・アッカーマン 河出書房新社 2816円
  • 感覚の世界  イー・フー・トゥアン せりか書房 3200円
  • アローマ  C・クラッセンほか 筑摩書房 2800円
  • においの歴史  アラン・コルバン 藤原書店 4854円
  • 匂いの文化誌  小泉武夫ほか リブロポート 1500円
  • 匂いの力   八岩まどか 青弓社 2000円
  • 匂いの魔力  アニック・ル・ゲレ 工作舎 2200円



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