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SPT 04[詳細]

目次執筆者バックナンバー


特集 演技をしているのは誰か?




■目次より

表紙     表紙の言葉  大竹伸朗
インタビュー 「不射之射」の境地 「喋らない演技」をめざす  野村萬斎
論考     表象としての演技  松井憲太郎
演技する身体
論考     語ること、劇──「語り」「演技」「身体」  渡邊守章
インタビュー 見えない踊り・見えない演技──演者と観客の間に去来するもの  田中 泯
インタビュー イメージの獰猛化に向けて──静かな演劇に潜む官能性  岡田利規
演技の社会性
インタビュー 演技への社会的リテラシー
       ──人形劇・演劇・ロールプレイングをめぐって  宮台真司
インタビュー 演技と真実──裁判における演技の力  弘中惇一郎
インタビュー コミュニケーションデザインとしての演技
       ──演技を学ぶこと・教えること  平田オリザ
演技の創造力
対談     文楽の演技?×小説の演技?  豊竹咲甫大夫×長嶋有
インタビュー ブレヒト劇と演技のスタイル
       ──『三文オペラ』を現代に甦らせるために  白井 晃
インタビュー 演技の概念を解放する
       ──ワークショップで演劇を作ること  松本 修
演技する表象
論考     ヒステリーの劇場
       ──近代神経学黎明期における「演技の病い」  谷川多佳子
論考     イポリット・バヤールの呪い
       ──写真とセルフ・ポートレイト
  飯沢耕太郎
ブックレビュー 事実に紛れ込んだ演技──私小説の読み方  岡崎武志
戯曲     フランツ・カフカ『審判』  構成・演出 松本 修




■執筆者紹介 (五十音順/所属・役職は刊行時のもの)

飯沢耕太郎(いいざわ・こうたろう)
1954年生まれ。写真評論家。筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。90〜94年、季刊写真誌『deja-vu』編集長を務める。著書は『「芸術写真」とその時代』『デジグラフィ——デジタルは写真を殺すのか?』『ジャパニーズ・フォトグラファーズ』『荒木本!1970-2005』『世界のキノコ切手』など多数。コラージュ作品も手掛ける。

大竹伸朗(おおたけ・しんろう)
1955年生まれ。美術家。絵画、印刷物、音、絵本、エッセイなどで幅広く活動。画集、著書は『SO:大竹伸朗の仕事 1955-91』『既にそこにあるもの』など多数。90年より愛媛県宇和島市に在住。個展として「大竹伸朗 全景 1995-2006」(06年、東京都現代美術館)、「路上のニュー宇宙」(07年、広島市現代美術館)などを開催。

岡田利規(おかだ・としき)
1973年生まれ。劇作家、演出家、作家。97年にチェルフィッチュを結成。05年、横浜文化賞文化・芸術奨励賞、『三月の5日間』で岸田國士戯曲賞を受賞。06年、新国立劇場 the LOFTにて『エンジョイ』を公演。07年、初の小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』を発表。現在、横浜・急な坂スタジオのレジデント・アーティスト。

岡崎武志(おかざき・たけし)
1957年生まれ。ライター・編集者。立命館大学卒業。『サンデー毎日』『ビッグイシュー』などに書評連載。古本ミニコミ誌『SUMUS』同人。著書は『古本道場』(角田光代との共著)、『気まぐれ古書店紀行』『読書の腕前』『古本病のかかり方』など多数。現在、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ」にレギュラー出演中。

白井 晃(しらい・あきら)
1957年生まれ。舞台演出家、俳優。83年に遊◎機械/全自動シアターを結成。世田谷パブリックシアター関連の主な演出作品に『ファウスト』(04年)、『偶然の音楽』(05年)、『ヒステリア』(07年)、『三文オペラ』(07年)などがある。01年、02年、読売演劇大賞優秀演出家賞、05年には湯浅芳子賞を受賞。

田中 泯(たなか・みん)
1945年生まれ。ダンサー。クラシック・バレエ、モダン・ダンスを学んだ後、73年より独自の舞踊を求めソロ活動に。97年、山梨県甲斐市上芦沢に舞踊資源研究所/桃花村設立。90年、フランス政府より芸術文化騎士章、05年、朝日舞台芸術賞を受賞。山田洋次監督の『たそがれ清兵衛』では、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞と新人賞受賞。

谷川多佳子(たにがわ・たかこ)
1948年生まれ。筑波大学大学院人文社会科学研究科教授。パリ第一大学哲学博士取得。ヨーロッパ17世紀の哲学と文化表象専攻。著訳書に『デカルト研究——理性の境界と周縁』『フランシス・ベイコン研究』(共著)、ライプニッツ『人間知性新論』、ディディ=ユベルマン『アウラ・ヒステリカ』(共訳)、デカルト『方法序説』などがある。

豊竹咲甫大夫(とよたけ・さきほたゆう)
1975年生まれ。人形浄瑠璃文楽座・大夫。83年に豊竹咲大夫に師事、咲甫大夫を名乗る。86年の素浄瑠璃の会『傾城阿波の鳴門』が初舞台。以後、舞台を中心に精力的に活躍。また、執筆活動、テレビ出演を通じて文楽の認知度の向上に尽力。05年、『現代草子 伊曽保物語』では素浄瑠璃とメディア・テクノロジーのコラボレーションを試みた。

長嶋 有(ながしま・ゆう)
1972年生まれ。作家。コラムニスト「ブルボン小林」、俳人「長嶋肩甲」としても執筆活動を行う。01年、「サイドカーに犬」で文學界新人賞受賞。02年、「猛スピードで母は」で芥川賞受賞。07年、『夕子ちゃんの近道』で大江健三郎賞受賞。柴崎友香、名久井直子、福永信、法貴信也とともに同人誌『Melbourne1』『イルクーツク2』を刊行。

野村萬斎(のむら・まんさい)
1966年生まれ。狂言師。世田谷パブリックシアター芸術監督。文化庁芸術祭新人賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。『まちがいの狂言』など狂言の技法を駆使した舞台を演出・出演したほか、舞台『子午線の祀り』、映画『陰陽師』などに主演するなど幅広く活躍。05年、芸術監督就任後初の演出作品『敦』で、紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞を受賞。

平田オリザ(ひらた・おりざ)
1962年生まれ。劇作家、演出家。大阪大学コミュニケーション・デザインセンター教授。国際基督教大学在学中の83年に青年団を結成し、東京・駒場のアゴラ劇場を本拠に活動。95年、『東京ノート』で岸田國士戯曲賞受賞。02年、『その河をこえて、五月』で、朝日舞台芸術賞グランプリを受賞。著書に『演技と演出』『演劇のことば』などがある。

弘中惇一郎(ひろなか・じゅんいちろう)
1945年生まれ。弁護士(東京弁護士会)、社団法人自由人権協会代表理事。東京大学法学部卒業。クロロキン薬害事件、クロマイ薬害事件、六価クロム職業病事件、三浦和義事件、安部英事件、野村沙知代名誉毀損訴訟、村上正邦事件、鈴木宗男事盾ネどの著名事件を担当。共著書に『刑事裁判と知る権利』『検証 医療事故』などがある。

松井憲太郎(まつい・けんたろう)
1956年生まれ。プロデューサー、演劇批評。80年代、劇団黒テント在籍中に制作者、批評家として活動を開始。89年から世田谷パブリックシアターの計画づくりに参画し、現在はプログラム・ディレクターとして公演および学芸プログラムの企画立案を統括する。

松本 修(まつもと・おさむ)
1955年生まれ。演出家。劇団文学座、プロデュース集団「ちかまつ芝居」を経て、89年、演劇集団MODEを設立。公演活動の他に演劇ワークショップを全国で展開。カフカ『アメリカ』(95年)で読売演劇大賞優秀演出家賞受賞、カフカ『城』(06年)で読売演劇大賞優秀作品賞受賞。近畿大学文芸学部舞台芸術専攻准教授も務める。

宮台真司(みやだい・しんじ)
1959年生まれ。首都大学東京教授。東京大学大学院博士課程修了、社会学博士。テレクラ、援助交際、オウム問題、郊外、専業主婦、少年犯罪、学級崩壊、盗聴法など、多くの分野で発言を行い、改革プログラムなどにも参加。著書は『制服少女たちの選択』『宮台真司ダイアローグス1』『M2:ナショナリズムの作法』(共著)など多数。

渡邊守章(わたなべ・もりあき)
1933年生まれ。東京大学名誉教授、演出家。フランス文学・表象文化論専攻。著訳書に『哲学の舞台』(フーコーとの共著)、『パリ感覚』、クローデル『繻子の靴』(毎日出版文化賞)、バルト『ラシーヌ論』(読売文学賞)など。演出作品にラシーヌ『フェードル』、ジュネ『女中たち』、『バルコン』、「能ジャンクション」『葵上』、『當麻』など。






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