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祝:大橋力先生、
文化庁メディア芸術祭 功労賞他受賞


山城祥二こと大橋力先生
山城祥二こと大橋力先生
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科学者の大橋力先生(芸能山城組代表、山城祥二氏)が、第23回文化庁メディア芸術祭 功労賞(主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会)を受賞されました。おめでとうございます。

文化庁メディア芸術祭 功労賞贈賞理由は:
1988年公開のアニメ映画『AKIRA』の劇伴音楽で世界に衝撃を与えた芸能山城組を率いる音楽家・山城祥二としての顔が有名だが、とりわけ21世紀以降は脳科学/音響工学者・大橋力として「ハイパーソニック・エフェクト」を実証し、ハイレゾ音楽規格成立の礎を築いた業績がめざましい。芸術と科学の垣根を越えてマルチモーダルに展開されてきたその活動の根底には、人類史スパンでの情報環境の捉え直しを通じて近現代文明の超克を展望する世界像の提唱があり、世界のメディア芸術史における先駆的な役割の大きさは計りしれない。(中川 大地氏)

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また、2019年12月には、インドネシア共和国バリ島のサステナビリティに貢献した個人を顕彰する「Suksuma Bali Award 2019」の国際賞を受賞されました。
ガムラン音楽に含まれる超高周波が基幹脳を活性化するというハイパーソニック・エフェクトの発見によりバリ島の伝統智を科学的に解明したことが高く評価されたものです。

大橋先生には、『貢献する心』『脳科学と芸術』『「めくるめき」の芸術工学』にご執筆いただきました。すべて在庫ございますので、この機会にお読みください。

貢献する心

『貢献する心』(2012)収載:
協調的世界像の起源
仮想生態系上での[有死の生命]と[不死の生命]の増殖シミュレーション/「利己」対「利他」という二項対立の無意味さ/地球は〈利他の惑星〉

脳科学と芸術

『脳科学と芸術』(2008)収載:
至福の音体験と脳──全方位非分化型アプローチの射程から
「美」と「智」の空白地帯からの発端/原始的アプローチからの〈ハイパーソニック・エフェクト〉発見

「めくるめき」の芸術工学

『「めくるめき」の芸術工学』(1998)収載:
脳科学が解明する伝統的祝祭パフォーマンスの合理性。──トランスとエクスタシーのメカニズム
脳科学から快感にアプローチする/プログラムされている快感のシグナル/トランスを誘起する巧妙な伝統的作戦



大橋力(おおはし・つとむ)
1933年生まれ。文明科学研究所所長。国際科学振興財団主席研究員。科学者として、音響学、情報環境学、生命科学、脳科学、生態人類学などの超領域研究をすすめている。情報環境学を体系化しハイパーソニック・エフェクトを発見して中山賞大賞を受賞。芸術家として、山城祥二の名で芸能山城組を主宰。作曲、指揮、演出、制作などを通して、「自我表現」の限界を超える共同体としての芸術表現を展開する。
著書に『情報環境学』(朝倉書店、1989)、『音と文明─音の環境学ことはじめ』(岩波書店、2003)、『ハイパーソニック・エフェクト』(岩波書店、2017)、『脳科学と芸術』(共著、工作舎)など。CD/LP14タイトルなど作品多数。「芸能山城組ライブ」でレコード大賞企画賞、映画「AKIRA」の音楽で日本アニメ大賞最優秀音楽賞など受賞。インドネシア・バリ州政府のダルマ・クスマ勲章(文化勲章)受章。



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