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地下他界[詳細]
「地下他界」「天上他界」が定説化されつつある日本の他界観の中で、
「地下他界」の観念は位置づけが明らかでない。
というより、ほとんど無視されているといってよい。
しかし、焼畑から水稲栽培へと初期農耕文化の形態は変わっても、
死霊の往く場所は地下あるいは山とする信仰が、文化の基層を貫いていた。
死霊は地下へ往き、神々も地下より湧出した。
大地の神々は、鬱蒼として冥(くら)い、蒼き神々であった。
日本文化のルーツを物語る場所として注目される中国・雲貴(雲南・貴州)高原の
少数民族・苗(ミヤオ)族を訪れ、そこで見、ふれたものは何か。
ふしぎになつかしさを覚えずにいられないもの…
それは「地下他界」の観念によるところが大きい。
根源的な世界は、われわれの足下にこそひそんでいた。


■目次より

「地下他界」によせて 岩田慶治
はじめに 大地の蘇生力 垂直と水平の世界観以前
第1章 山の神 いのちの由来
    狩猟民と山の神信仰
    鍛冶専業部族と山の神
    豊産を願う山の神の婚媾
    鎮守の森成立以前
第2章 霊魂と神 死と再生
    山ごもりとタマシイの再生
    死者の山と葬制
    霊魂とその容れ物
    苗族の鼓のまつり
第3章 穀霊と神の去来 稲の道
    穀母の身ごもりと倉
    山の神から田の神へ
第4章 境の神 異界との接点
    橋の神霊と産育儀礼
    病追い人形と地蔵
    戸口と敷居と異界
第5章 マレビトと異境 地下他界
    季節の変わりめの来訪者
    根の国の神
    箕笠つけて現われるもの
第6章 火の神と執り物 神遊び
    火の神と女性
    花嫁と火の文化
    手に執る人形(ひとがた)
第7章 海の神と舟祭 水の異郷
    シマと海と異界
    舟の儀礼と龍船
あとがき 地に立つ民俗の神

本文掲載写真 
山神像(韓国)/リス族の祭壇(タイ)/幡祭りの権立(福島県)/ヤオ族の隻脚の踊り(タイ)/
山の神(熊本県)/ヤマノクチ(滋賀県)/死者の山(中国・雲南)/タマン族の死者の山(ネパール)/トン族の鼓楼(中国・貴州)/ウンジャミ(沖縄県)など62点




■著者紹介:萩原秀三郎 (はぎわら・ひでさぶろう)

1933年東京生まれ。東京教育大学で日本史を専攻。卒業後、出版編集の仕事につきつつ、早稲田大学で本田安次教授から民俗芸能に関する講義を受ける。日本民俗学会および日本写真家協会会員。写真集に『神がかり』『よみがえり』『雲南』『境と辻の神』『豊穣の神と家の神』、著書に『まつり:民俗文化の素型』『雲南の植物と民俗』(共著)『.神樹東アジアの柱立て』など多数ある。中国の少数民族研究者との交流も深い。


■関連図書

縄文の地霊 死と再生の時空 西宮紘 2900円
鬼神の世紀 「いさなき」空間と弥生祭祀 西宮紘 3200円
鬼から聞いた遷都の秘訣 地震・風水・ネットワーク 荒俣宏+小松和彦 1600円
妖怪草紙 あやしきものたちの消息 荒俣宏+小松和彦 2800円
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怪奇鳥獣図巻 大陸からやって来た異形の鬼神たち 伊藤清司=監修・解説 3200円
本朝巨木伝 日本人と「大きな木」のものがたり 牧野和春 2200円





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