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俯瞰する知—原島博講義録シリーズ
巻3 哲学と宗教をいま一度[詳細]


目次著者紹介俯瞰する知—原島博講義録シリーズ 全10巻構成



「原島博さんは、住人を議論に誘う、長屋のジージみたいな人だ。」
鷲田清一(哲学者)

人はいかなる知の営みをしてきたのだろうか。
まずはソクラテスからサンデルまでの西洋哲学の流れを垣間見て、
老荘思想を中心に中国の諸子百家、
インド哲学と仏教の無の思想、
さらには身近な日本思想の系譜を訪ね歩く。
もともと最先端の情報工学が専門の著者が、
古今東西の哲学と宗教を俯瞰して、
近代の次の時代を拓くヒントを探る。





■目次より

第1講 人は知をいかに営んできたのか

1 そもそも知の営みとは何か
2 知の営みの歴史をどうまとめるか
3 古代—ゆりかごとしての神話の時代
4 枢軸時代—人類の自我が芽生えた時代
5 中世—世界宗教が指導原理となった時代
6 ルネサンス—人としての自我が覚醒した時代
7 近世—神からの自立を模索した時代
8 近代—産業革命を背景に富を追い求めた時代
9 現代—文明のありかたが問われ、主役交代が起きた時代
10 情報革命は人の知の営みをどう変えるか
11 改めて宗教、哲学、そして科学
12 まとめ—知の営みのこれから

第2講 西洋哲学をソクラテスからサンデルまで垣間見る

1 古代から中世までの哲学—哲学は古代ギリシャで生まれた
2 そして近代の哲学
3 真理とは何か—いかにして認識できるのかを問う哲学
4 私とは何か—いかに生きたらよいかを問う哲学
5 社会とは何か—そのありかたを問う哲学
6 まとめ—哲学の模索は続く

第3講 中国の諸子百家の思想はどう展開されてきたのか

1 諸子百家とは
2 まずは孔子に始まる儒家と法家
3 現実の政治戦略を説いた縦横家と兵家
4 老荘思想として知られる独自の思想を展開したのが道家
5 過激とも思える思想を展開した実践集団としての墨家
6 他にもさまざまな諸子百家があった
7 諸子百家の思想はその後どうなったのか
8 結局、諸子百家とは何だったのか
9 まとめ—いまこそ諸子百家

第4講 無の思想を中心にインド哲学と仏教の世界を垣間見る

1 ひたすら「有」を追求した西洋思想
2 般若心経にみる「無」の世界
3 仏教の歴史[1]—まずはインド仏教(哲学)から
4 仏教の歴史[2]—中国へ、そして日本へ
5 仏教は変わったのか、変わらなかったのか
6 改めて仏教における「無」とは何なのか
7 まとめ—無の思想への個人的な関心

第5講 人はなぜ宗教を信ずるのか—その営みを改めて考える

1 宗教とは人のどのような営みなのか
2 それぞれの宗教を大急ぎで眺めてみよう
3 改めて宗教とは—善と悪はどう扱われたか
4 いまの時代に宗教は
5 まとめ—もう一度宗教の原点に立ち戻ろう

第6講 日本思想の系譜—それはどう展開されたのか

1 日本思想はいかにして形成されたか
2 仏教伝来前の八百万神の時代
3 日本仏教が展開した時代
4 儒学と国学が展開した時代
5 西洋思想の受容と近代化への模索
6 改めて日本思想とは
7 日本思想は何を特徴としているのか
8 まとめ—改めて身近な日本思想



■著者紹介:原島 博(はらしま・ひろし)

東京大学名誉教授。2009年3月、東京大学を定年退職。東日本大震災直後の2011年6月から個人講演会として原島塾を毎月開催。人と人の間のコミュニケーションを支える情報工学を専門として、その一つとして顔学にも関心を持つ。
科学と文化・芸術を融合した自分なりの新しい学問体系の構築を夢として、学際的な「ダ・ヴィンチ科学」へ向けた活動を進めた。文化庁メディア芸術祭審査委員長・アート部門主査、グッドデザイン賞(Gマーク)審査員などもつとめた。1945年の終戦の年に東京で生まれる。

主な編著書に、情報理論の教科書として『情報と符号の理論』(共著、岩波講座情報科学4 1983)、『信号解析教科書』(コロナ社 2018)、情報工学関連で『感性情報学』(監修、工作舎 2004)、顔学関連で『顔学への招待』(岩波科学ライブラリー 1998)、『顔の百科事典』(編集委員長、丸善出版 2015)などがある。
原島博 個人ホームページ http://harashima-lab.jp/
HC塾ホームページhttps://hcjuku.wixsite.com/hcjuku




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