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星界の音楽[詳細]

       




■目次より

第Ⅰ部 昇りゆくパルナッソス
第1章 音楽の驚くべき効果
    アムビーオーンの竪琴:鉱物が聴く(エドガー・ケイシー、ブラバツキーほか)
    旋律とハーモニーの森:植物が聴く(キルヒャー、ポルタ、リタラックほか)
    アリーオーンとイルカ:動物が聴く(ノヴァーリス、カペラほか)
    スピリトゥスの理論(フラッド、ガレノス、アヴィセンナ、フィチーノ、ライプニッツほか)
    アレクサンダーの饗宴:魂が聴く(ドライデン、ティモテウス、ファルネルリほか)
    タラントラの毒(ダウランド、ルーリー、クーマラズワミーほか)
    音楽療法とシュタイナー(テイラー、プリーストリ、シュトライヒほか)
    孔子とプラトンの郷愁(毛沢東、ヴァーグナー、スクリャービン、シュトックハウゼンほか)

第2章 秘められたハーモニーを聴く

    妖精たちの音楽(ジョージ・ラッセル)
    蓄音機の罪(エルンスト・ハーゲマン、シュタイナー)
    ヴァイオリンを弾く悪魔(メシアン、A・ハクスリー、カスタネダ、タルティーニほか)
    水晶柱(トーマス・ヴォーン、ハワード・パッチ、ヴェルギリウスほか)
    天球への航海(スフラワルディー、シーラーズィー、ユング、シンプリキオスほか)
    沈黙した星界(プトレマイオス)
    太陽の音(ストラボン、ゲーテ、ラヴェル、ホフマン、フォリーニョのアンジェラほか)
    暗黒の中世と讃美歌(グノー、メシアン)
    グノーシスとしての音楽(アドレド、ブーバー、アブラフィア、シロア)
    イスラムの共感覚(ルーミー、アル・ガザリ、スフラワルディー、メシアン)
    ヨガと天使(マクロビウス、マッテゾン、聖ヒルデガルト、ルネ・ゲノンほか)
    トールキンとC・S・ルイスの神話(シュタイナー、シャルダンほか)

第Ⅱ部 偉大なる仕事

第3章 音楽の錬金術
    ムネモーシュネーとアポローン(シュタイナー)
    『失われた時を求めて』(プルースト、モークレール)
    錬金術の伝統(ブラームス、R・シュトラウス、ヴァーグナー、フンバーディングほか)
    インスピレーションの三つのレヴェル(聖大グレゴリウス、ストラディヴァリウスほか)
    聴き手の経験(ベルリオーズ、ドビュッシー)
    隠された構造(ギョーム・ド・マシュー、バッハ、シュバイツァー、サムスほか)
    鉛の自我と純金の自己(ショパン、ヴァーグナー、シュナイダー)
 
第4章 音楽と時間の流れ
    デミウルゴスとしての神(トインビー)
    ゴシックの大聖堂(シュジェ、レオナン、ペロタン)
    モテットとマニエリストたち(ヴィトリ、ド・リエージュ)
    音楽にルネサンスはあったか(パリス、ジョスカン・デ・プレ)
    ソリストになった人文主義者(ドニントン、コレルリ)
    ムシカ・ムシカーンス(ルヴァリー、レヴィ、ベートーヴェン)
    ルソーとラモーの対立(ゴスマン、シュテフェン、シュタイナー)
    予測不可能な形式(シェンカー、ベートーヴェン)
    ヨーロッパのカースト(シュヴィント)
    ポップ・ミュージックの罪と可能性(プラトン、マリオ・プラーツ、ビートルズ)
    開拓された第一資料(ストラヴィンスキー、エリオット・カーター)
    ブッダとケージ(シェーンベルク、ウェーベルン、バビット、ブーレーズほか)
    作曲家時代の終焉(ヴァーグナー、シュトックハウゼン、ハイクス)

章 天球の音楽
  1 宇宙論的な枠組(コペルニクス)
  2 惑星音階:タイプA(プラトン、大プリニウス、ピタゴラス、フラッドほか)
  3 近代の諸体系(ティティウス、ボーデ、ゴルドシュミット、シュミットほか)
  4 惑星音階:タイプB(キケロ、マクロビウス、アナクシマンドロス、ニコマコスほか)
  5 惑星、音、曜日(カッシウス、ブリット、ブラヴァツキー、シュタイナーほか)
  6 惑星音階:タイプC(プルタルコス、プトレマイオス、カール・フォン・ヤンほか)
  7 可動音をともなう諸体系(エウリゲナ、アンセルミ)
  8 ケプラーと惑星の音楽(ケプラー、マックス・カスパール)
  9 諸音程と占星術の星相(ケプラー、ハッセ、ハンス・カイザー) 
  10 音の黄道12宮(プトレマイオス、ランゲ、シュナイダー、ウスペンスキーほか)
  11 天使の位階とミューズたち:存在の偉大なる連鎖(ダンテ、ヘシオドス、フラッドほか)
  12 三つの平均値(ディオニュシウス・アレオパギタ)
  13 グルジェフのオクターヴの法則(ウスペンスキー、ホーン、ダレッツォ、キルヒャーほか)
  14 調和級数とそのシンボリズム(ヴェルクマイスター、サン=マルタン、ゲーテほか)
  15 下方倍音列(シュタイナー)
  16 ラムドーマとピタゴラス表(フォン・ティムス、イアンブリコス、ルネ・ゲノン)
  17 顕現の彼方に(ハンス・カイザー、シネジウス、ルネ・ゲノン)






■著者紹介:ジョスリン・ゴドウィン Joscelyn Godwin 1945-

イギリス出身の音楽史家。1966年にアメリカに移り、コーネル大学でPh. D. を取得。現在はコルゲート大学の音楽教授をつとめる。ピュタゴラス以来の音階的宇宙論への関心から、比較宗教学の領野も縦横に渉猟する。
邦訳書はほかに『北極の神秘主義』『音楽のエゾテリスム』(以上工作舎)、『交響するイコン』『図説 古代密儀宗教』(以上平凡社)がある。




■関連図書

音楽のエゾテリスム フランス[1760-1950]秘教的音楽の系譜 J・ゴドウィン 3800円
ドラムマジック リズム宇宙への旅 ミッキー・ハート  2500円
音楽の霊性 ニューエイジ・ミュージックの彼方に ピーター・バスティアン 2500円
大ザッパ論 20世紀鬼才音楽家の全体像 大山甲日  5000円
大ザッパ論2 鬼才音楽家の足跡1967-1974 大山甲日  5500円
めかくしジュークボックス 32人の音楽家へのリスニングテスト ザ・ワイアー=編  2900円
植物の神秘生活 緑の賢者たちの新しい博物誌 トムプキンズ+バード 3800円
植物たちの秘密の言葉 植物は聴いている J=M・ペルト 2200円


■書評

『読売新聞』(1990年4月23日)
「モーツアルトがウシの乳の出をよくするとか、ロックをヘッドフォンで聴き続けると不妊になるとかいった話は、しばしば笑って聞き流される。しかしこの種の話が全くのデタラメではないことが、本書を読むとわかってくる。音のもつ創造力と破壊力、音楽的宇宙が人間に対して与える力の存在を、知性史的に語っているからだ。そして「存在の連鎖」を鉱物・植物・動物から、より高位の存在へとたどって行くと、この世のものではない音楽、隠されたハーモニー、「天空の音楽」といった問題につきあたり、音の創造にたずさわる作曲家や演奏家が、音楽の錬金術師であるという見方が理解できる。……」



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