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ピュタゴラスの現代性[詳細]

数学/美学者として数々の業績を残し、稲垣足穂にも大きな影響を与えた、
哲学者オスカー・ベッカー
1963年に編まれた哲学論文集から、珠玉の3編を訳出。
数学的思考の源泉にピュタゴラスの“対称性”を見いだし、
プラトンのイデア論とハイデガーの存在論との決定的な違いを考察し、
歴史的・世界中心的な“現存在”に対して
自然的・ミクロコスモス的な“現前存在
を対置する。


■目次より

ピュタゴラス思想の現代的意義
Ⅰ 事物と数
Ⅱ 数について:ピュタゴラス学派とプラトンの考察
Ⅲ ピュタゴラス学派の数概念
Ⅳ ピュタゴラスの数思想が17世紀に及ぼした影響
Ⅴ 現代につながる対称性
Ⅵ 精密自然科学と精神科学
Ⅶ 精神科学の精密自然科学批判
Ⅷ 精密自然科学者の選択
Ⅸ 自然の本質
Ⅹ 現代哲学への帰結

プラトンのイデアと存在論的差異
Ⅰ 存在の問題とプラトン哲学
Ⅱ プラトンのイデアが指すもの
Ⅲ 実体とイデア
Ⅳ イデアの存在力
Ⅴ イデアと善
Ⅵ イデアと歴史性
Ⅶ イデアと事実性
Ⅷ プシュケーと自己
Ⅸ イデアの超時間的実体性

パラ実存:人間の現存在と現前存在
Ⅰ もう一つの形而上学:パラ存在論
Ⅱ 歴史と自然:現存在と現前存在の区別
Ⅲ パラ実存:コスモスの原現象
Ⅳ 現前存在とはなにか:存在論的重要さ




■著者紹介:オスカー・ベッカー Oskar Becker 1889-1964

ライプツィッヒ生まれ。E・フッサールの門下としてフライブルグ大学に学び、1928年、同大学助教授に就任。31年よりボン大学哲学教授。ボンにて逝去。数理哲学および数学史専攻。
主要著作には『数学史研究』(1932-36)、『古代の数学的思考』(1949)、『数学の歴史的発展における基礎』(1954)、『ギリシア初期の数学と音楽論』(1957)、『数学的思考』(1959)などがある。本書の原著『現存在と現前存在』(1963)のうち、本書収録以外の2編は『美のはかなさと芸術家の冒険性』(久野収訳、理想社 1964)として邦訳されている。



■関連書籍

自然とギリシャ人 原子論をめぐる古代と現代の対話 E・シュレーディンガー 1900円
精神と物質 意識と科学的世界像をめぐる考察 E・シュレーディンガー 1900円
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星界の音楽 ピュタゴラスの末裔たちの系譜 J・ゴドウィン 3107円
ケプラーの憂鬱 宇宙の和声を聞いた天文学者の半生 J・バンヴィル 2500円



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