テルミンとわたし[詳細]
この楽器には、真に
バリアフリーな特性が備わっている。
触れずに奏でる世界初の電子楽器テルミン。
習得が難しいとされたこの楽器の演奏法をロシアで学び、
演奏や奏法指導を通して日本での普及に努めてきた第一人者、
竹内正実さんが四半世紀のあゆみを振り返る。
発明者レフ・テルミンの足跡、マトリョーシカ型テルミン「マトリョミン」の開発、
コンサート出演中の不慮の病による演奏者生命のはく奪、
障がいを抱えながらのマトリョミン合奏による世界記録挑戦……。
鍵盤や指板がないテルミンならではの演奏者の身体論・感覚論、
さらには習得法・奏法・表現法までも盛り込んだ、
テルミン/マトリョミン入門書の決定版!
■目次より |
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巻頭カラーページ テルミンとともに歩んだ四半世紀
第1章 テルミンの誕生──発明者の97年の生涯
第2章 出会いと学び──テルミンとともに歩んだ四半世紀 1
第3章 喪失と復活──テルミンとともに歩んだ四半世紀 2
第4章 マトリョミンの開発──合奏に適したテルミン入門機の展開
第5章 テルミンが教えてくれた──身体論・感覚論への視座
第6章 テルミン演奏を考える──習得のコツ・奏法・表現法・記譜法
第7章 テルミンを演奏する──初心者に向けた10ステップ
第8章 マトリョミンを演奏する──初心者に向けた7ステップ
第9章 テルミン・ファミリーに訊く──肉親だからこそ知りえた事実
■関連図書(表示価格は税別) |
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■関連情報 |
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●ジュンク堂書店池袋本店9F芸術書 刊行記念フェア 2022.1.22〜
9Fエスカレーター脇のフェアコーナーに、ひときわ目立つマトリョーシカ人形とともに『テルミンとわたし』が展開中。
POPには著者・竹内正実さんの動画にリンクするQRコードをつけました。ぜひスマホをかざして、摩訶不思議なサウンドを体験してください。店頭で音楽を聴くのはちょっと…という人向けに、無料配布のリーフレット「テルミン/マトリョミン サウンド・カタログ」をご用意しました。こちらにもQRコードをたくさん掲載し、竹内さんの活動が簡単にわかります。
『テルミンとわたし』を購入いただくと、ステッカー2種がつきます。先着特典ですのでお早めに。
なお、岳陽舎さん刊行の竹内さんの著書『テルミン—エーテル音楽と20世紀ロシアを生きた男』と『テルミンを弾く』がこれから入荷するそうです。


特典ステッカーは、マンダリンエレクトロン」製。竹内さんの会社でマトリョミンを製造しています。

マトリョーシカ人形を加工してマトリョミンが製造されます。加工前の人形を展示。

無料リーフレット「テルミン/マトリョミン サウンド・カタログ」
●NHKで竹内正実さんの活動紹介
2022年1月12日、NHK名古屋、NHK静岡のニュースで竹内正実さんのインタビューが放送されました。その内容がNHK静岡Webサイトに掲載されています。NHK静岡|特集|障害を乗り越え演奏を
この内容は1分に短縮して、1月29日(土)NHK「おはよう日本」(全国放送)内の6時台コーナー「土曜の朝のショートストーリー」で放送されます。
詳細はマンダリンエレクトロン・Newsへ
■書評 |
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●2022.5.1 北海道新聞〈著者訪問〉
非接触の電子楽器 音の美追究
「…本体に触れず、空間中の手の動きで音程と音量を制御しながら演奏する世界初の電子楽器「テルミン」は、1920年に誕生した。著者は、音響エンジニアを経て、93年から3年半、ロシアで演奏を学び、帰国後は演奏活動や教室を通して、この楽器の普及に努めてきた。「2000年に概説書を出し、22年たって、身辺や、日本においてテルミンを取り巻く環境も変わりました。ここで振り返ってみたい、総括してみたい、という思いがありました」と語る。…」
●レコード・コレクターズ 2022年4月号 西村直晃氏評
可能性を秘めた第二世紀を迎える最古の電子楽器
「…かのジョン・ケージは、テルミンのその潜在能力が前衛方面に活かされなかったことを批判したというが、工学と音楽の交点から生まれたこの年若な楽器は、なるほど今もって未知の可能性を秘めているようにも思える…」
●intoxicate No.156(2022.2.20刊行/Tower Records)
「…テルミンの誕生のこと、技術習得の苦労や演奏法、楽器の受容、改良、進化の歴史、さらには自らが開発したマトリョミンなどについて詳細に綴られる。新しい楽器が刻み始めた新しい音楽史」
●週刊読書人 2022.2.11号「著者から読者へ」
不自由の先の自由を見つめて
「…この楽器には鍵盤や指板といった音の高さの基準がなく、代わりに垂直方向と水平方向に伸びたアンテナが備わっています。「ド」はどこに位置しているか示されていません。基準は楽器の側になく、弾く人のイメージの中にあるのです。アンテナからは電波が発せられ、虚空をつま弾くように触れずに奏でます。ゆらゆらと揺れる音をしつけておくだけでも、高い技術と精神集中が求められます。「ドレミ」を弾くのがこれほど難しい楽器もありません。…」
