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■TRONプロジェクト基礎講座-2 

◎理想のコンピュータ社会を迎えるために

TRON(The Real-time Operating system Nucleus)プロジェクトは、当時東京大学で助手を務めていた坂村健(現教授)をプロジェクトリーダーとして、1984年にスタートしました。来年で20周年を迎えることになります。ちなみに1984年は、アップル社が初代マッキントッシュを発売した年でもあります。 TRONプロジェクトを始めるにあたり、坂村先生はコンピュータの未来をこんな風に考えました。 「いずれ、コンピュータはどんどん小さくなって、身の周りのあらゆるモノの中に入りこむ時代が来るだろう。そうなればコンピュータ同士が互いに連携を取り合って、人々の生活をより便利なものにしていくだろう」 (これは今流行の言葉でいうと「ユビキタス・コンピューティング」になるでしょう。TRON的には「どこでもコンピュータ」と呼びます) こうしたビジョンのもとで、TRONでは、全く新しい発想で、過去ではなく未来を志向した新しいコンピュータ体系をつくることを目標としました。そして、その成果は無償で全世界の誰もが自由に使えるようにしようと。 コンピュータ体系というからには、TRONが扱う範囲は多岐にわたります。もちろん中核となるのはオペレーティングシステム(OS)、CPU、データ保存形式。それに人間とコンピュータをつなぐインターフェース(キーボードなど)も含まれます。さらには無数のコンピュータが協調しながら機能する住宅や高層ビルからなる「電脳都市」をいかに設計すべきかまで。 それはそれは大きな風呂敷を広げたものですが、夢や希望がでかいほど挑戦しがいがありますよね(たたむの大変です)。

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CONTENTS
◎はじめに
◎TRONはオープンアーキテクチュア
◎TRONにもいろいろある
◎TRONSHOW、T-Engine、BTRON Club

超漢字情報TRON LINK工作舎のTRON関連図書:『超漢字超解説』『TiPO PLUS究極活用術』
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